ヨーロッパの歴史風景 近代・現代編




西暦 1841年、イギリスの首都ロンドンでケンジントン宮殿の庭園が公園(ケンジントン・ガーデンズ)となった。


ロンドンにある公園ケンジントン・ガーデンズ

イギリスの首都ロンドンの市内にある公園ケンジントン・ガーデンズをご存知かな。ヒースロー空港からヒースロー・エクスプレスに乗って到着するパディントン駅にも近いし、ハイド・パークのすぐ西隣にある公園なんだ。

イギリスの首都ロンドンにあるケンジントン・ガーデンズの風景

上の画像がケンジントン・ガーデンズの朝の風景なんだけど、散歩やジョギングには最適の公園だよね。でも、実は歴史ある場所だったりする。

元はケンジントン宮殿の庭園だったケンジントン・ガーデンズ

西暦1688年、イギリスで名誉革命が起こった。元々はスコットランドの王家にしてイングランドの王家ともなったスチュアート家のイギリス王ジェームズ2世はフランスに逃れ、オランダ総督にしてオレンジ公がイギリス王ウィリアム3世として奥方のメアリー2世と共に即位したわけだ。

そのウィリアム3世とメアリー2世が住んだのが、このケンジントン宮殿だった。他にもイギリス王家の宮殿はいろいろ有ったんだけどね。でも、ハンプトン・コート宮殿はロンドン中心部から遠すぎた。テムズ川のほとりにあるロンドン塔には陰惨な記憶が多すぎる。ウェストミンスター宮殿は国会に使われていた。おそらくは、そんなわけで買い取られたのがこのケンジントン宮殿だった。

でも、ウィリアム3世はオランダ総督としてオランダにいることも多かったし、フランス王ルイ14世との戦いも頻繁にあったし、ロンドンのケンジントン宮殿で過ごすことはあまりなかったんだろうね。そして、女王メアリー2世は西暦1694年に亡くなった。西暦1702年にはハンプトン・コート宮殿でウィリアム3世が落馬して負傷し、ケンジントン宮殿に運び込まれて亡くなった。

その後、西暦1826年にはロンドンのバッキンガム宮殿を王宮として改築する工事が始まった。西暦1837年に即位し、大英帝国に君臨したヴィクトリア女王は、そのバッキンガム宮殿に住んだわけだ。

そして、ケンジントン宮殿の庭園は、西暦1841年に公園にされ、気軽に散歩できるケンジントン・ガーデンズになったんだ。但し、ケンジントン宮殿は今も王家に使われていて、例えば一時期はチャールズ皇太子やありし日のダイアナ妃も住んでいたらしいよ。残念ながらダイアナ妃には静かにケンジントン・ガーデンズを散歩する日々は無かったかもしれないけど ・・・。

そして今のケンジントン宮殿に住んでいるのは、ダイアナ妃とチャールズ皇太子の息子のウィリアム王子、キャサリン灯、そしてお二人の息子のジョージ王子(ダイアナ妃のお孫さんということになる)だね。この御三方がケンジントン・ガーデンズを散歩することも ・・・ ないだろうねえ。

ケンジントン・ガーデンズの花壇には花々

もし春のロンドンを訪れるならば、是非ともケンジントン・ガーデンズを散歩して欲しいな。

イギリスの首都ロンドンにあるケンジントン・ガーデンズの花壇の花々

上の画像にあるように、春のケンジントン・ガーデンズには花々がいっぱいなんだ。きれいに手入れしてある花壇の中を歩くのが楽しいんだよね。

ケンジントン・ガーデンズのリス

ロンドンに限らずイギリスではあちこちでリスを見るけど、このケンジントン・ガーデンズにもリスは多いね。

イギリスの首都ロンドンにあるケンジントン・ガーデンズのリスと水仙の花

他にも野うさぎもいるし、水辺には白鳥などもいる。ケンジントン・ガーデンズはロンドンでもお薦めの公園だよ。

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