ヨーロッパの歴史風景 中世編




西暦832年、イタリアのヴェネツィアにおいて、サン・マルコ寺院が聖別された。


有翼のライオンは守護聖人サン・マルコの象徴

有翼のライオン - ヴェネツィアの守護聖人サン・マルコ (イタリア) イタリアのヴェネツィアを訪れた人ならば、右の画像にある有翼のライオンの像を見たことがあるんじゃないかな。デュカーレ宮殿前の港近くの円柱の上に立っているんだ。

この有翼のライオンは、ヴェネツィアの守護聖人サン・マルコの象徴だよね。

サン・マルコ(聖マルコ)は、エルサレムの裕福な家に生まれた。やがてキリスト教に改宗し、聖パウロの側近として伝道活動を行ったんだ。そして西暦70年頃、「マルコによる福音書」を書いたわけだ。

そのサン・マルコがどうしてヴェネツィアの守護聖人になったか。西暦828年頃、エジプトを訪れていたヴェネツィアの商人たちが、アレクサンドリアでサン・マルコの遺骨を手に入れた。それを彼らがヴェネツィアに持ち帰ったわけだ。

それ以後、サン・マルコはヴェネツィアの守護聖人となり、その象徴である有翼のライオンはヴェネツィアの国旗にも描かれている。

ヴェネツィアのサン・マルコ寺院

エジプトから持ち帰られたサン・マルコの遺骨は、当初はドージェの宮殿の付属礼拝堂に納められていた。しかし、新たにサン・マルコのための寺院が建立されたんだ。それが西暦832年に聖別されたサン・マルコ寺院

その後、西暦1063年から1071年にかけて、ビザンティン様式のサン・マルコ寺院が建設された。それが現在に残るサン・マルコ寺院だね。但し、14世紀から16世紀にかけてゴシック様式に改装されているけどね。でも、サン・マルコ寺院の丸屋根(下の画像)などは、いまだにビザンティン様式を色濃く残しているね。

サン・マルコ寺院のビザンティン風丸屋根(イタリア)




第四回十字軍の土産物

サン・マルコ寺院に残る四頭の馬の像(ヴェネツィア、イタリア) サン・マルコ寺院の正面には、右の画像にある四頭の馬の像が飾られている。これが実は第四回十字軍の土産物なんだ。

西暦1204年にコンスタンティノープルを攻略した第四回十字軍の戦利品というわけだ。

もともと、この四頭の馬の像はローマにあった凱旋門を飾っていたもの。それが後にコンスタンティノープルに運ばれ、競馬場に置かれていたんだ。それが略奪されてイタリアのヴェネツィアにやってきたというわけだ。

ちなみに、この四頭の馬の像は1797年にパリに運ばれている。ヴェネツィアを屈服させたナポレオンが持ち帰ってしまったんだ。但し、ナポレオン没落後の西暦1815年に、四頭の馬はヴェネツィアに戻ってきたんだけどね。

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