建築家アントニオ・ガウディと富豪グエル氏スペインはカタルーニャ地方にあるバルセロナの街を訪ねる楽しみの一つが、アントニオ・ガウディの建物を見て回ることだよね。ガウディが残した多くの建築物がバルセロナには残されているんだけども、そのガウディの建築に大きな役割を果たしたのが、バルセロナのお金持ちだったグエル氏。西暦1878年に建築学校を卒業したガウディは、ショー・ケースをパリ万博に出展した。その作品に目を留めたのが、バルセロナのグエル氏だった。その後、1880年からは二人の交友が始まり、1884年にはガウディがグエル別邸を手がけている。 西暦1896年には、ガウディはグエル邸の建築を担当したんだ。このグエル邸は、完成前から評判だったらしいよ。スペインの摂政をはじめ、イタリアの王と王女、そして多くのジャーナリストが建築現場を見に来たんだってさ。 史上最高の失敗分譲住宅地 グエル公園
西暦1900年、評判の建築家ガウディと富豪のグエル氏が組んで、バルセロナ市内に分譲住宅地の造成を始めた。ガウディは、ここにイギリス風の庭園都市を造ろうとしたんだ。右の画像はその分譲住宅地(グエル公園)の入り口なんだけど、ガウディらしい個性的で楽しい入り口だよね。(イギリス風の庭園都市には見えないけど。) ところがこの分譲住宅地の造成は大失敗。なかなか分譲住宅地の買い手がつかなくて、売れたのはたったの3戸だけ。そのうち2戸は、ガウディとグエル氏だったらしい。 その後、西暦1922年からは、ガウディとグエル氏の分譲住宅地は、市の管理する公園になっちゃった。それが現在のグエル公園というわけだ。1984年にはグエル公園が世界遺産になっていることを考えれば、史上最高の失敗分譲住宅地だと言って良いよね。 現在の観光客は、グエル公園の中(下左・下右の画像)の散歩を楽しんでいる。でも、この公園が殆ど無人の分譲住宅地だった頃は、散歩するのも不気味だったかもしれないなあ。
ガウディのバトリョ邸
グエル公園の造成が進んでいた西暦1904年、ガウディはバトリョ邸(右の画像)の改装も行った。このユニークなデザインのバトリョ邸は、竜を退治した聖ジョージをモチーフにしてデザインされているんだって。 青緑色の屋根瓦は、聖ジョージが退治した竜のウロコ。ベランダは竜によって殺された騎士達の冑。窓の中の白い柱は、騎士達の白骨。煙突は聖ジョージが竜に突き刺した槍という風に解釈されている。 余談ながら、キリスト教の聖人でもある聖ジョージ(セント・ジョージ、カタルーニャ語ではサン・ジョルディ)は、バルセロナが属するカタルーニャの守護聖人でもある。 聖ジョージが退治した竜は異教徒を意味する。つまり、レコンキスタの過程でイスラム教徒と戦っていたカタルーニャの人々を助けてくれるのが聖ジョージというわけだ。 |