ヨーロッパの歴史風景 近世編




西暦1726年、フランシス・ロメロがスペイン最初のプロの闘牛士となった。


中世スペインの騎乗の闘牛士

スペインといえば頭に浮かぶのは、フラメンコと闘牛だよね。そのスペインの闘牛なんだけど、起源は必ずしも明らかじゃないんだそうな。古代ギリシャ・ローマからイベリア半島に渡って来たという説もあれば、スペイン(あるいはイベリア半島)で独自に発達したものだという説もあるらしい。

いずれにしても、レコンキスタ(国土回復運動)の時期を中心とする中世のスペインでは、騎乗の貴族たち、あるいは騎士たちと牛との戦いが中心だったらしい。(下の画像は、現代のスペイン闘牛の中で槍で刺すことを任務とする騎乗の闘牛士 ピカドール。)

槍で刺す馬上の闘牛士 ピカドール(スペイン) 槍で刺す馬上の闘牛士 ピカドール(スペイン) 槍で刺す馬上の闘牛士 ピカドール(スペイン) 槍で刺す馬上の闘牛士 ピカドール(スペイン)

スペイン継承戦争後のブルボン王家とスペインの闘牛

ところが、スペインのハプスブルク家が断絶したことから起こったスペイン継承戦争(西暦1701年から1713年)の結果としてフランスのブルボン家がスペイン王位を継承してから、スペインの闘牛が変質し始めたんだ。

というのも、フランスからやって来たスペイン王フェリペ5世は、闘牛が好きじゃなかったんだそうな。その結果として、スペインの貴族たちは闘牛から遠ざかって行ったんだ。

他方でスペインの血とも言える闘牛を受け継いでいったのは、ブルボン家とはなんの関係もないスペインの庶民たちだった。そして、闘牛において牛を倒す役割は、騎乗ではなく徒歩で戦う庶民階級出身の闘牛士となっていったんだ。(下の画像は、小旗の付いた銛で突く役割の徒歩の闘牛士 バンデリジェロ。)

小旗の付いた銛で刺すバンデリジェロ(スペイン) 小旗の付いた銛で刺すバンデリジェロ(スペイン) 小旗の付いた銛で刺すバンデリジェロ(スペイン) 小旗の付いた銛で刺す闘牛士 バンデリジェロ(スペイン)




現代のスペイン闘牛の主役は
徒歩で牛を倒すマタドール

庶民階級出身の闘牛士たちが進出し始めた18世紀、今に続くスペインの闘牛の形が出来上がり始めたんだ。そして、スペイン闘牛の主役となったのは、徒歩で戦い牛に止めをさす役割のマタドールだった。(下の画像は、いよいよ牛との最後の対決を迎えようとするマタドール。)

闘牛の主役 マタドール登場(スペイン) 闘牛の主役 マタドール登場(スペイン) 闘牛の主役 マタドール登場(スペイン) 闘牛の主役 マタドール登場(スペイン)

マタドールという言葉の元となっている「マタル」という動詞の意味は、「殺す」ということなんだって。つまり、マタドールの役割は、牛を殺すことにあるわけだ。

スペインの英雄にして最初のプロの闘牛士
フランシス・ロメロ

やがてスペインの闘牛のヒーローとして登場したのが、庶民階級出身のフランシス・ロメロだった。彼は西暦1726年にスペイン最初のプロの闘牛士となっている。それどころか、スペインの英雄となったフランシス・ロメロは、今でも歌に詠われているんだそうな。

そんなフランシス・ロメロに続いたのが、ラファエル・モリナ、ベルモーテ、マノレーテという3人の闘牛したち。如何に美しく、かつ知性とエレガンスを以て牛を倒すかということを追求した彼らによって、スペインの闘牛は芸術となったと言う人もいるんだ。

牛に止めをさす闘牛士 マタドール(スペイン) 牛に止めをさす闘牛士 マタドール(スペイン) 牛に止めをさす闘牛士 マタドール(スペイン) 牛に止めをさす闘牛士 マタドール(スペイン)

上の画像は、牛にとどめをさすマタドールの様子。牛の肩甲骨と背骨の間に刺された闘牛士の主役マタドールの剣は、一気に牛の心臓を貫くんだそうな。

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旅行記 「春のスペイン」
(トレド、マドリッド、セゴビア、闘牛)




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