ヨーロッパの歴史風景 近代・現代編




西暦 1905年、ロシアの古都サンクト・ペテルブルクにあるエルミタージュ広場で「血の日曜日」事件が起こった。


ロシアの古都サンクト・ペテルブルクの
エルミタージュ広場

ロシアの古都サンクト・ペテルブルクのエルミタージュ広場 ロシアの古都サンクト・ペテルブルクエルミタージュ広場(右の画像)といえば、華やかなイメージがあるかな。

かつてのロシア皇帝の宮殿の広場でもあり、現代では世界中から多くの観光客を集めるエルミタージュ美術館・博物館のある場所だもんね。

ついでながら、右の画像に写っている柱は、1834年に立てられた高さ48メートルの「アレクサンドルの円柱」。その上に立っているのは、大天使ミハエルかな。

話を戻して、エルミタージュ広場。実はこの広場では悲惨な事件が起こったことがあるんだ。百年ほど前、日露戦争も後半に入った1905年のことだった。

西暦1905年1月9日、血の日曜日事件

ある日曜日、エルミタージュの前の広場に、ガポン神父に率いられた人々が集まってきた。ピョートル大帝によって建設されたロシアの古都サンクト・ペテルブルク周辺の工場で働く労働者達だった。彼らは、労働条件の改善を求める請願書を、ロシア皇帝に差し出すために集まっていたんだ。

ロシア正教のイコン(聖画)を先頭に立てて静かに広場に入ってくる人々。ところが、ロシア皇帝の王宮の前のエルミタージュ広場を警備していた軍は、人々に向かって一斉射撃を行ったんだ。

ロシアの古都サンクト・ペテルブルクのエルミタージュ広場

そのエルミタージュ広場では、数百人が命を落とし、数千人が負傷したらしい。もちろん、広場(上の画像)は血に染まった。華やかなエルミタージュの歴史は、流血に染まっているというわけだ。

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