ヨーロッパの歴史風景 近世編




西暦1515年、ハプスブルク家のカール5世の宿敵となる、フランス王フランソワ1世が即位。


火を吐くトカゲを紋章とする
フランス王フランソワ1世

西暦1513年、フランス王ルイ12世はミラノを失った。失意のルイ12世が亡くなったのは、その2年後のことだった。

フランス西部ロワール川のほとりにあるブロワ城で見たフランソワ1世の紋章サラマンダー ルイ12世に続いてフランス王となったのは、ヴァロワ・アングレーム家のフランソワ1世だった。

2メートル近い身長を誇る彼の紋章は、火を吐くトカゲ、サラマンダー(右の画像)だった。

フランソワ1世のイタリア戦争

先々代のフランス王シャルル8世から続くイタリア支配の野望を継承したフランソワ1世は、即位の年つまり西暦1515年に直ちにアルプスを越えてイタリアへ攻め込んだ。

イタリア北部ミラノ市内に立つレオナルド・ダ・ヴィンチ像 その年の9月半ば、フランソワ1世はマリニャーノの戦いに勝ち、先代のルイ12世が失ったミラノを奪い返した。まずは幸先の良いスタートだったね。

しかも、彼はミラノから「最後の晩餐」で名高いレオナルド・ダヴィンチをフランスへ連れ帰ったんだ。(右の画像はイタリア北部の街ミラノに立つレオナルド・ダ・ヴィンチの像。)

その時、ダ・ヴィンチは彼の代表作の一つ「モナリザ」を携えていた。だから現在のルーブル美術館で「モナリザ」を見ることができるんだね。

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ハプスブルク家のカール5世との戦い

イタリア北部に拠点を得たフランス王フランソワ1世。更に彼は神聖ローマ帝国の皇帝を選ぶ選挙にも名乗りをあげたんだ。結局はハプスブルク家のカール5世が豪商フッガー家の資金を借りてフランソワ1世を破り、西暦1519年に神聖ローマ皇帝に選ばれたんだけどね。

最後には勝利を得たもののハプスブルク家のカール5世にとって、フランス王フワンソワ1世は許し難い敵だよね。伝統的に神聖ローマ帝国の勢力範囲にあったイタリア北部を脅かしただけじゃなくて、神聖ローマ帝国の皇帝の位をも奪おうとしたんだから。

というわけで二人の対決は避けられるはずもない。そんな二人が激突したのが西暦1525年のパヴィアの戦い。この戦いにフランソワ1世は敗れ、しかもカール5世の捕虜になっちゃったんだ。

こうなってはフランス王フランソワ1世も妥協せざるを得ない。西暦1526年のマドリッド条約でミラノやジェノヴァの放棄などを約して、ようやく自由を回復することができた。

ところがフランス王フランソワ1世は食えない男だった。カール5世との約束なんて守るつもりはない。メディチ家出身のローマ法王クレメンス7世と同盟して、再びイタリアを狙い始めたんだ。

そんな男と同盟したのが悪かったのか、とんだトバッチリを受けたのがローマ法王クレメンス7世だった。西暦1527年、カール5世の神聖ローマ帝国の軍がローマを襲い、法王は散々な目にあっている。

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結局はハプスブルク家のカール5世を撃ち破ることができないフランソワ1世なんだけど、ちょっとやそっとで諦めるような王様じゃなかった。キリスト教徒の敵ともいえるオスマン・トルコのスレイマン大帝(1世)をけしかけて、オスマン・トルコ軍にハプスブルク家の都ウィーンを攻囲させることまでしているんだ。

それでもフランス王フランソワ1世はハプスブルク家の皇帝カール5世を撃ち破ることはできなかった。西暦1544年にはクレピーの和約でナポリを放棄させられている。それから3年後の西暦1547年、カール5世の宿敵だったフランソワ1世が亡くなった。




フランス王フランソワ1世と建築

フランス西部ロワール川のほとりにあるブロワ城のフランソワ1世が増築した部分 ところで、フランス王フランソワ1世は、戦争をしてダ・ヴィンチを連れ帰っただけじゃないんだ。今でも世界各国からフランスを訪れる観光客の目を楽しませる建築も残している。

例えば、先代のフランス王ルイ12世がゴシック風に改築したブロワ城に、新しい棟を増築している。(右はフランソワ1世によって増築されたロワール川のほとりのブロワ城の一部。)

また、フランソワ1世はフランスの首都パリにあったルーブル宮殿(今は美術館)をルネサンス風に改築してもいる。

そして下の画像はフランス西部ロワール川の近くに立つシャンボール城(下の画像)。元々この城はフランソワ1世の狩猟のための館として建てられたんだそうな。

フランス西部ロワール川近くのシャンボール城 フランス西部ロワール川近くのシャンボール城 フランス西部ロワール川近くのシャンボール城 フランス西部ロワール川近くのシャンボール城

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